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おかね推進室! おかねと人生設計のプチアドバイス

おかね推進室室長のFP新谷が、節約・貯蓄・投資等を通じて人生の軌道修正のプチアドバイスを行います。現在東南アジアはマレーシアより発信しています!

金・貴金属への投資ってどうよ?

ここ数年日本を始め米国・ユーロ等の先進国の不振と反比例するかのごとく
新興国の発展が目覚しかったと思います。

そのため、旺盛な内需の伸びを予想してか、原油・金などの
いわゆる商品系の投資商品の伸びも著しいですね。
spdr_gold_1yr.gif
スパイダーゴールドETF(1326)

wti_oil_1yr.gif
WTI原油価格連動ETF(1671)


しかし、長期投資を標榜するおかね推進室としては
商品系の投資には反対したいと思います。

主な理由は下記の3点です。
1:成長性へ疑問がある
2:配当が付かない
3:手数料が高い(現物のみ)


【成長性への疑問がある】
金・銀などの貴金属・商品は、モノそのものの価値の成長には疑問符が付きます。

確かに上記イメージのチャートを見ると、ここ1年は綺麗な右肩上がりとなっています。
しかし、株式と違い、
長期的な成長や配当期待から価格が形成されるわけではない以上、
差し当たりは「上昇する」という期待による理由での上昇が多いと思います。

とすれば、いずれはバブルは弾けて下落へ向かうのは予想がつくところです。
それ以外に金・原油などの価値の成長はどこにあるのか私には不明です。

希少性から尊ばれる金やプラチナも、産業用代替品が出てきたらどうでしょうか
そのときでも皆が金を欲しがるでしょうか。


【配当がつかない】
選び方さえ間違わなければ、配当の出ている株を選ぶのはそこまで難しくありません。
そうした株をドルコストで3-5年程度買ってゆけば、まず大負けしないと思います。
配当分は丸儲けで、マーケットが反転したらキャピタルゲインも取れます。

しかし、金や原油は、持っているだけでは何も生むことはありません
いみじくもウォーレン・バフェットはこれを「保有だけでは何もうまぬ」 
と言っています(2011年 日経ヴェリタス 第165号 P.3)。

有名人に付和雷同するわけでは有りませんが、
じっくり寝かせておくような運用するのならば配当を取りながら運用するほうが
複利効果も上がり、よいと思います。


【手数料が高い】
現物に限定ですが、手数料が高いことも反対する要因です。

田中貴金属(http://gold.tanaka.co.jp/)を見ますと、5/10時点で金は4,046円/gです。
持ち込みでの売却手数料は20g以下だと2,100円です。

これは滅茶苦茶高いですよね。20g売っても2.5%程度の手数料です!

私もかつて学生時代に三菱マテリアルで純金積立をしましたが、
売却手数料が高かった思いがあります。

手数料はパフォーマンスを押し下げてしまいます。


・・・・・・
こうした事情を考えますと商品系の投資は、短期で攻めるには面白いのでしょうが、
長期投資・資産形成という面ではお勧めできないことになります。

ご参考にして頂ければ幸いです。
 

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