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おかね推進室室長のFP新谷が、節約・貯蓄・投資等を通じて人生の軌道修正のプチアドバイスを行います。現在東南アジアはマレーシアより発信しています!
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相も変わらずの話ですが、投資とか運用というと毛嫌いするひとが多いですね。
これは若い人・お年を召した方にこだわらず、企業部門でも多い話です。
どの投資主体も、”本業を頑張りたいから”とかとおっしゃいます。
とはいえ、この日本国にいて労働に勤しむ限り、
大抵の方は(外国人も含め)否応無きに運用行為に巻き込まれています。
それが年金であり、健康保険であります。
その意味では、皆さんの老後はどっぷり株式市場の浮き沈みに漬かっています。
ではその年金などのいわゆる機関投資家が
どのような運用をしているかというと、ちょっと古いのですが、
2011年5月15日の日本経済新聞13面 『プロの年金運用 個人に役立つヒント探そう』
という記事が参考になります。
結論から言うと、分散とリバランスが味噌のようです。
とはいえ短期金利の差は為替の調整で相殺されることが想定されるそうで、
その点から言えば、相殺される前にリバランスをすれば美味しいということになります。
この点からも定期的なリバランスが必要になります。
(定期的でないとどうしても貪欲になったり、過度にリスク回避的になって
決断が遅れたりする)
おりしも日経ヴェリタス171号(6/19-25)では年金がキャッシュポジションを
吐き出して給付に回しているという記事が出ています。
となると我々個人が持つ資産も、やはり運用が必要になってきそうですよね。
自分の老後(ひいては配偶者の老後)を守るためにも、
金融リテラシーの向上が望まれます。
是非上記5/15の記事を試しに見てほしいとおもいます。
投資信託を選ぶときに、資産が増加しているファンドを買うべし、
とよく聞きます。
未熟な営業マンの話なんかを聞きますと、
「資産が減ると運用がうまく出来ない」
等々と言っていることも多々あります。
正直分かったような分からないような説明です(笑)
自分でもどうすれば投信選びにおける資産純増の大事さを伝えられるかと
苦悶していたところ、これをうまく説明している記事を見ましたのでご紹介します。
日経ヴェリタス165号(5/8-14)『中野晴啓「ツミタテ王子の挑戦」下』
度々ヴェリタスからの引用ですみません(笑)
この中野さんというのはちょっと有名な長期投資ファンド、セゾン投信の社長ですね。
さわかみ投信の姿勢に共鳴して始まったファンドですが、なかなかいいです。
さわかみが日本株で勝負しているのに対し、セゾンは米ヴァンガード社の投信を組み入れる
ファンドオブファンズです。
さて、その中野氏はこう言っています。長いのですが引用します。
『資金が入超なら、資産配分の割合が偏った場合に配分をもとの比率に戻すリバランスが簡単です。例えば債券と株式の割合がそれぞれ50ずつだったとしましょう。株が下がって40になり債券が60になったら、一般的には株を買い、債券を売って50ずつにする。当社のファンドは買い増しだけで配分を元に戻す。旗艦投信はこの4年間、一度も売ったことがない。つまり、売買手数料が少なくて済みます。 資金の出入りが頻繁だと不本意な売却をして、現金を作らなければならない。これは非効率です。一番ひどいのは資金の流出が続くこと。どんどん売らないといけない。「売り下がり」という最低の運用になってしまう』
どうです?資金流入が続くセゾン投信だからこそ出来るリバランスのスタイルですが、
資金流入がいかに大事であるかがよく分かります。
難しいのは、こうした直販系の投信以外だと、大抵が販売会社の意向で
残高が増えたり減ったりする点です。
そうした意味では”季節感”が多分にある投信は銘柄選びは大変ですね。
逆に、セゾンはじめ直販系投信の果たす役割は大きいといわざるを得ませんね。
ご参考になれば幸いです。
ここ数年日本を始め米国・ユーロ等の先進国の不振と反比例するかのごとく
新興国の発展が目覚しかったと思います。
そのため、旺盛な内需の伸びを予想してか、原油・金などの
いわゆる商品系の投資商品の伸びも著しいですね。
スパイダーゴールドETF(1326)
WTI原油価格連動ETF(1671)
しかし、長期投資を標榜するおかね推進室としては
商品系の投資には反対したいと思います。
主な理由は下記の3点です。
1:成長性へ疑問がある
2:配当が付かない
3:手数料が高い(現物のみ)
【成長性への疑問がある】
金・銀などの貴金属・商品は、モノそのものの価値の成長には疑問符が付きます。
確かに上記イメージのチャートを見ると、ここ1年は綺麗な右肩上がりとなっています。
しかし、株式と違い、
長期的な成長や配当期待から価格が形成されるわけではない以上、
差し当たりは「上昇する」という期待による理由での上昇が多いと思います。
とすれば、いずれはバブルは弾けて下落へ向かうのは予想がつくところです。
それ以外に金・原油などの価値の成長はどこにあるのか私には不明です。
希少性から尊ばれる金やプラチナも、産業用代替品が出てきたらどうでしょうか
そのときでも皆が金を欲しがるでしょうか。
【配当がつかない】
選び方さえ間違わなければ、配当の出ている株を選ぶのはそこまで難しくありません。
そうした株をドルコストで3-5年程度買ってゆけば、まず大負けしないと思います。
配当分は丸儲けで、マーケットが反転したらキャピタルゲインも取れます。
しかし、金や原油は、持っているだけでは何も生むことはありません。
いみじくもウォーレン・バフェットはこれを「保有だけでは何もうまぬ」
と言っています(2011年 日経ヴェリタス 第165号 P.3)。
有名人に付和雷同するわけでは有りませんが、
じっくり寝かせておくような運用するのならば配当を取りながら運用するほうが
複利効果も上がり、よいと思います。
【手数料が高い】
現物に限定ですが、手数料が高いことも反対する要因です。
田中貴金属(http://gold.tanaka.co.jp/)を見ますと、5/10時点で金は4,046円/gです。
持ち込みでの売却手数料は20g以下だと2,100円です。
これは滅茶苦茶高いですよね。20g売っても2.5%程度の手数料です!
私もかつて学生時代に三菱マテリアルで純金積立をしましたが、
売却手数料が高かった思いがあります。
手数料はパフォーマンスを押し下げてしまいます。
・・・・・・
こうした事情を考えますと商品系の投資は、短期で攻めるには面白いのでしょうが、
長期投資・資産形成という面ではお勧めできないことになります。
ご参考にして頂ければ幸いです。