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おかね推進室! おかねと人生設計のプチアドバイス

おかね推進室室長のFP新谷が、節約・貯蓄・投資等を通じて人生の軌道修正のプチアドバイスを行います。現在東南アジアはマレーシアより発信しています!

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仕組債(EB債)に投資してみる

いつの間にか仕事はじめですね。
おかね推進室室長 新谷です。

本日はEB債なるものについてお話します。
今回も近所の証券屋から拝借してきました。

・・・
商品概要はこんな感じです。

発行体 ノルウェー地方金融公社  
申込単位 額面100万以上、100万単位  
償還日 2013/12/18  期限前償還の場合は各利払い日
利払日 初回2011年3/18日。以降毎年3,6,9,12月の各18日  
利率 当初3ヶ月は9%、以降9%か0.5%  
格付 AAA(S&P), Aaa(Moody's)  
基準価額 382円 (いすゞの2010/12/22東証前場のVWAP)
利率決定価額 306円 (基準価額×80.0%)
期限前償還判定価格 382円  (基準価額×100.0%)
ノックイン価格 229円  (基準価額×60.0%)
行使価格 382円  (基準価額×100.0%)
確定株式数 2,618株  (額面金額/行使価格)
現物決済額 2,000株  
残余現金額 (2,618-2,000)×最終評価日の評価価格  

※基準価格以下はすべて購入後に決定されるものです
※株式数、現物決済額、残余現金額は1券面(100万)で計算
※確定株式数は1株未満は四捨五入
※現物決済額は確定株式数以下の売買単位の最大整数倍

いすゞ(7202)の値動き対象にした円建債券です。
印象は、リスクがなさそうに見えて結構あるかな、という感じです。

・・・
特徴は①利払いの決まり方②期限前償還の決まり方③満期償還時の判定
の三つです。

①利払いの決まり方
3ヶ月ごとの利払いです。当初3ヶ月は9.00%です。
それ以降は利払い日の7取引予定日前の時点で、
基準価格382円の60%にあたる306円より上ならば9.00%の利率。
それより下ならば0.50%です。
shikumisai.jpg

100万円投資して、
9%の利率なら :1,000,000×0.09×(90/360)×0.8=18,000円
0.5%の利率なら:1,000,000×0.005×(90/360)×0.8=1,000円
というリターンです。3ヶ月分なので額面に9%あるいは0.5%と勘違いしないように。


②期限前償還
パンフレットでは3年後の2013年末が満期とあります。
しかし期限前償還条項があるので、
利払判定日に株価が基準価格382円以上の場合、償還が決まります。
つまり最短3ヶ月で終わってしまう債券です。


③満期償還
一番厄介なのがこれ。
期中にノックインしなかったら満額戻ります。
期中に一度でも株価がノックインしても満期時の株価が基準価格以上ならば満額。
ノックイン後、期限前償還もせず、上の場合でもない場合は元本割れ確定です。

その場合は、上の式にあるとおり、100万円の投資に対し、
いすゞ株式2000K と現金(618K×時価株価分)が償還されます。


・・・
どうでしょう?実は色々リスクがあります

この手の商品は流動性がないので原則途中換金ができません
また、長い運用を考えていても、
最短3ヶ月で終わってしまうのもある意味リスクですね。

一番怖いのは、
満期償還を繰り返し新たな仕組債に乗り換えている間に、
いつかぼろ株に当たってしまい、大損こくことですね

ということはです。僕はコウ思います。
1年なり3年なり自分で期限を決めて勝ち逃げできる人にはまずまずの商品。

皆さんはどうお考えでしょうか?
 

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シャープレシオから投資信託を選ぶ

葬式で帰省中。通学していた東急目黒線に久々に乗ります。
おかね推進室長 新谷です。

今回のアイディアは日経ヴェリタス145号の記事から頂きました。

今まで色々と投信の切り口をお話してきましたが、
最終的に”価値観だ”と語り、優劣に関しては判断しませんでした。

しかし今回のシャープレシオは違います。
全ての投信に適用可能なものさしです。
投信のパフォーマンスを白日の下に晒します。

・・・
シャープレシオとは何でしょうか?
式としては: (期待収益率-無リスク資産のリターン)/標準偏差
意味合いとしては、その投信が稼ぎ出すリターンとリスクの割り合い、
といったところでしょうか?

その投信がリスクに見合うリターンをあげているか図るものさしです。
同じリターンでもリスクが大きければシャープレシオは小さな値になり、
同じリスクでもリターンが大きければ当然シャープレシオは大きくなります。

・・・
試しに調べて見ましょう。全投信純資産ベスト8を比較します。

NO 名称 運用会社 基準価格 分配金 1年リターン 1年シグマ シャープレシオ 配当利回り
1 グローバル・ソブリン・オープン(毎月決算型) 国際 5,340 35 -5.88% 9.55 -0.63 7.87%
2 野村 G・ハイ・イールド債券(資源国通貨)毎月 野村 9,013 140 NA NA NA 18.64%
3 ピクテ・グローバル・インカム株式(毎月分配) ピクテ 5,606 50 -0.4% 21.66 -0.02 10.70%
4 ハイグレード・オセアニア・ボンド(毎月分配) 大和 7,576 65 6.3% 16.53 0.37 10.30%
5 短期豪ドル債オープン(毎月分配型) 大和住銀 8,050 100 6.4% 19.28 0.33 14.91%
6 ブラジル・ボンド・オープン(毎月決算型) 大和 10,536 120 6.0% 17.39 0.34 13.67%
7 ダイワ・グローバル債券ファンド(毎月) 大和 6,860 50 -0.7% 12.65 -0.07 8.75%
8 財産3分法F(不動産・債券・株式)毎月分配型 日興 6,243 70 4.8% 14.31 0.33 13.46%

※モーニングスターのページから新谷が作成
※2010/12/20を基準日とした。
※配当利回り毎月の分配金が12ヶ月出たものとして計算。下三桁を四捨五入。

いやー、興味深い結果が出ました。
一番リスクに見合うリターンをたたき出していたのは4のオセアニアです。
高分配商品が多い昨今、配当利回りは目立ちませんが、
1単位のリスクにたいしては一番効率の良いリターンをたたき出していました。

1グロソブはリスク(シグマ)は小さいもののリターンは最悪ですね。
5の短豪はリスクも高い分、リターンも良いですね。
シャープレシオから判断すれば1: -0.63 < 5: 0.33 ですから、
グロソブも先進国債券ファンドといっても必ずしも安心でないことが分かります。

同じように5と6の債券ファンド同士を比較すると
トータルリターンや配当利回りのどちらから見ても
5の短豪に分がいいわけですが、
リスクに見合ったリターンという観点からは
6ブラジルボンドの方へ投資することが合理的といえます。

・・・
いかがでしょうか。

シャープレシオは、インターネットからも取れる情報です。
判断のタネに、是非使ってみてほしいです。 


投資信託:組入れ商品による分類

外は寒いのに、室内では汗をかきます。
おかね推進室室長 新谷です。

さて投信シリーズをもう少し。
本日は組入れ商品によるカテゴライズについてお話します。
それぞれの違いを理解して正しい選択をして下さい。

別に回し者ではありませんが、
モーニングスター の分類に従ってみます。

・・・
現在の所、9つに分類されています。

①国内株式型 ②国内債券型 ③国内ハイブリッド型
④国際株式型 ⑤国際債券型 ⑥国際ハイブリッド型
⑦為替型 ⑧株式レバレッジ型 ⑨債券レバレッジ型

①④
主に株式で運用するものです。
調査費用については パッシブ<アクティブ、国内<国際という形です。
またリスクについてもアクティブ、国際の方が大きいですよね。
国際型は為替ヘッジをしているものとしていないものがあります。
為替ヘッジをした場合、結果としてヘッジをしない場合と比較し値上がり値下がりのブレが小さくなります。

②⑤
主に債券に分類するものです。
基本的に調査費用は株式と同様の構成です。
一見、株よりも債券の方が信託報酬は安いのでは?と思いましたが、
幾つかのファンドを見る限りは必ずしもそうではないようです。

③⑥
株・債券・その他の商品に投資するもの。
数種類の商品を運用するためか、信託報酬がやや高めのものが多いですね。

但し、過去の経験からすると、良くも悪くもバランスが取れるということは
値上がりも値下がりも人並み程度かそれ以下という感じです。

個人的な肌感覚ですが、相場がアツいときには今ひとつで、
相場が落ちるときは一緒に落ちてゆくという感じもします。。。。

⑦⑧⑨
どれも為替・株・債券についてレバレッジをかけるものです。
大概は先物・オプションなどを使用することで、
実物資産へ投資するよりも大きいロットで投資をします。

ということは上がったときはヤッホーですが、下がると目も当てられません。
典型的なハイリスクハイリターン商品です。

・・・
いかがでしょうか?

当推進室としては①④、②⑤をオススメします。
③⑥はご自身が配分を決めて投資すれば事たる気がします。
⑦⑧⑨は明らかに短期決戦型の商品です。長期投資を謳う手前、オススメはしません。

是非参考にしてください。